桜の下に埋まるもの 2008/04/28 (Mon)

桜、ほぼ満開。

ゴールデンウィークに突入する前に桜が満開になりました。
なんとも予想外の早さ。

花見ポイントでもある観光スポットは、すっかり観光客と花見客でいっぱいです。
今の時期はけっこう外国からの観光客が多いらしく、国際交流もちらほら。
今日はあいにくの雨でしたが、雨にも負けずお互い楽しんでいたようです(*^-^*)
そのおかげか、降水確率７０％だったはずの天気が、途中から晴れてきたり。
神様も粋なことをするもんだ。

そして、ほぼ満開の桜を私も見てきました。
今年もきれいに咲いてました！よかったよかった。

桜と聞くと思い出すのは、ひとつのフレーズ。

『桜の樹の下には屍体が埋まっている』
梶井基次郎の小説に出てくる、有名な一文。

その言葉は、あながち嘘ではないように思えるのです。
私が訪れたその場所は、遥か昔に戦場と化した所。
多くの人が血を流し、散っていった場所。

惨劇が桜を美しく見せるのだと、
あの桜の朱は流した血の紅なのだと、
魂の散る様が桜吹雪になるのだと、
私は思いたくはない。


信念のために必死で藻掻いていた人々の生き様が桜を美しく見せるのだと、
あの桜の朱は心に流れる紅なのだと、
体からあふれる想いが桜吹雪になるのだと、
私は思いたいのです。

たとえ桜の散る姿が、
この世の無常を思わせて、どんなに切なくなろうとも。


今日も桜は美しい。

冬空に貯めた命の力を、春空に解き放つように
朝に咲いて、夜に散る。